2007年9月日記
2007年9月26日 日の射す方へ
白虎がすごくかわいそうだと思う。すごく、かわいそうだと思う。

四神っているじゃないですか。
方角とか季節なんかを司り象徴している神獣なんですけど、こいつらが4匹いるんですよ。
青龍、朱雀、白虎、玄武の4匹。神様を匹とかで数えるのも大分アレがアレですけど。
こんなかのね、白虎、こいつがマジでかわいそう。

ていうかまずね、この4神の中で、虎ってのがね、どうかと思うんですよ。
青龍なんて龍ですよ。龍。もうめちゃ荘厳な感じがするじゃないですか。めちゃ強そうじゃ
ないですか。これが紫だったら廬山昇龍覇とか出すんですよ。滝を逆流とかさせるんですよ。
もうセブンセンシズに目覚めるってレベルじゃねーぞ。

そんで次の朱雀、こいつなんて鳳凰ですよ、鳳凰。フェニックス。不死鳥ですよ。
なんたってね、死なねーのよ。これはすごいっすよ。
例えば僕がフェニックスだったとしてね、仮に前田愛が「あなたが愛しくて愛しくてどうし
ようもないの! お願い! 一緒に死んで!!」なんつって心中しても、僕だけ生き残るん
ですよ。手首きっても、どっかから飛び降りても、ガソリン被って火をつけて黒コゲになっ
ても死なないんですよ。悲しすぎるじゃないですか。現世で結ばれることができないのなら
ば、せめて来世で結ばれようと思った前田愛が僕と心中をしようとしているのに、僕だけ死
なない。とんだ悲恋ですよ。世界の中心で(前田)愛を叫ぶしかない。

次の玄武なんてね、もう何がなんだかわからないからね。
なに? 玄武って。なんかウィキペディアみたら「足の長い亀に蛇が巻きついた形」とかな
ってたんですけど。何? 何なの? 亀なの? 蛇なの? 亀とか蛇とか緊縛系AVのタイ
トルに良く出てくるけど、関係あるの?

こんな超人軍団の中にいて、一匹だけ虎ですよ。
いや、そりゃ確かに虎も強いですよ。カッコイイですよ。白い虎ってのはなんか凄い感じし
ますよ。でもねえ、龍とか鳳凰とかこんなものの中で一匹だけ虎っていわれても、そりゃイ
ンパクト薄いじゃないですか。インパクトも薄いし、色も薄いじゃないですか。
いうたらこなた長門ヒナタの中にユリアが混ざってても、正直勝負にならないじゃない
ですか。誰のエロ画像が見たいかっつったらやっぱりユリアは出てこないじゃないですか。
ていうかユリアのエロ画像とか凄そうじゃないですか。熊先生みたいな感じになりそうじゃ
ないですか。それと同じだと思うんですよね。

そういう意味でも可哀想だし、この白虎って、担当の方位が西なんですよ。正直ね、西は
ねぇだろって話じゃないですか。
西担当なんつったら、夕方になったらすげぇ西日ですよ。これは辛いですよ。「西日が入る
家って良くないんだって」って書いてありましたもん。『俺達のフィールド』って漫画に書
いてありましたもん。中国の西日なんてすごそうじゃないですか。なんかもう、蒙古襲来!
って勢いで凄そうじゃないですか。
これは辛いですよ。難儀なポジションですよ、白虎は。マジでかわいそう。

でも今読み直したら朱雀のほうが可哀想な気がしてきた。
2007年9月20日 ファースト
僕ね、最初の人ってすごく憧れるし、尊敬するんですよ。

多分どこかで言ったんですけど、数字の桁とか考えた人なんてね、すごいと思うの。すごい
馬鹿だと思うの。
僕らが日常生活していてね、使う数字の桁数の最高なんてせいぜい「億」じゃないですか。
それもそうそう使わないじゃないですか。スーパーで億単位の買い物なんてしないじゃない
ですか。使うときなんて買い物っていうか完璧に買収じゃないですか。どこそこがどこそこ
の傘下に入った、とかの場合じゃないですか。あと使うところといえば精子の数くらいにし
かつかわないじゃないですか。週末だけで億単位の精子を文字通りチリにしてやったぜ、フ
ヒヒ! ってときにしか使わないじゃないですか。

なんなの、あの「京」とか「垓」とか。ここらへんはまだいいんですけど、調べてみたら酷
いんですよ。なんかね、「恒河沙(ごうかしゃ)」とか「那由他(なゆた)」とかあるの。
そいで現在使用されている最大の桁が「無量大数」。その下が「不可思議」。もう完璧馬鹿
じゃないですか。「不可思議」とか完璧もう投げちゃってるじゃない。なんかもう、好きに
しろよー、みたいになってるじゃない。「無量大数」なんて「はいはい大きい数だからね、
大数ね大数」みたいな感じじゃない。めんどくさい感がプンプンする。

こういうのって、やっぱり偉い数学者かなんかが集まって決めるんでしょ? 「兆の次の桁
なんにするよ?」「京とかよくね? 」「ありきたりじゃね?」「ていうかゼロ何個目から
それにするよ?」なんて話を、真面目な顔で、蓄えた白ヒゲとかを撫でながら話すんで
しょ?
すげー興味深い。是非そこに立ち会いたい。そんで一言いってやりたい。
「つかわねぇよ」って言ってやりたい。

同じ様に、宇宙とかを研究してる人もすげぇと思うんだよね。
なんかウィキペディアに寄るとね、1929年にエドウィン・ハッブルって人が「距離の遠い銀
河ほど大きな速度で遠ざかってんよ!」っていうハッブルの法則を発見したらしいんですけ
どね、、全然意味がわからないじゃないですか。
光の速度で宇宙が膨張してる、とかね、わけがわからない。「これ、大豆ですから」ってく
らいわけがわからない。

多分ね、当時の人はもっと意味がわからなかったと思う。
「銀河が! 膨張してる! おっきしてる! おっきしてるお!! 遠い銀河ほど大きい速
度で遠ざかってるお!!!」なんていわれてもね、どう考えてもご乱心としか思えないじゃ
ないですか。どう好意的に見ても治療が必要としか思えないじゃないですか。


こういう人たちはね、ホントすごいと思います。すごく面白いもの。頭良すぎて頭悪いん
じゃないかなって思う。すごくね、好きだよね、こういう人ら。

最初の人ってすごいなぁって思う。尊敬する。
やっぱね、最初の人は大事にするべきだよ。
2007年9月19日 タナトス
死に際について、よく考えます。

特に会社の行き帰りなんかに電車を待ってるとき、リロ&スティッチのスティッチみたいな
目で線路を見ながら「電車に轢かれたらどんな感じになるのかな」とか考えます。
山手線とか見てると、電車の先端にデッカイバールみたいのがついてるじゃないですか。多
分電車と電車を連結する金具なんですけど、ついてるじゃないですか。
ああいうのをみて、「これ線路に立って自殺とかしようとすると、まずこの部分が体に刺さ
って倒れて、体が列車部分に巻き込まれて……」とか、「誤って線路に落ちたときに思いっ
きり体を伏せて電車の下に入ると助かるみたいな話を聞くけど、下手すると下に出てる金具
とかに後頭部が引っかかってすげぇグロいことになるよなぁ」なんて考えたりしています。

もう確実に痛いじゃないですか。いや、精神的にも痛い子ですけど、想像するだけで肉体的
にいた痛い痛しい感じになるじゃないですか。
もうね、絶対電車に轢かれたくないんですよ。ていうか電車はもちろん車もイヤだ。トラッ
クなんてもってのほか。ダンプカーとかありえないですからね。ダンプ松本すらありえない。
この言動はもっとありえない。「言動」で変換したら真っ先に「ゲンドウ」が出てくるくら
いありえない。「お前には失望した」としか言えない。

他にもね、前にも書いたんですけど、フリーザみたいなのも嫌なんです。死の際に「ちく
しょおおおお……!」とか言って世の中に呪詛を振りまいて死にたくも無い。昔見た「グレ
ムリン2」って映画のグレムリンみたいに電子レンジに入れられてボン! とかもっと嫌。
ていうかどういう人生を送ったら電子レンジでボン! なんて死に様を披露できるのかが知
りたいわ。

そんなことを日々考えて過ごしているんですけど、今日思ったのがね、飛行機で死にたくね
ぇなって思ったの。
最近はテロだとか飛行機に欠損が見つかるとか色々と物騒な世の中じゃないですか。普通の
飛行機に乗っていても危ないじゃないですか。
普通の旅客機に乗っていて事故で死ぬとかも嫌なんですけど、一番嫌なのがね、戦闘機。
あれってなんかケツを取られたら負けみたいなモンじゃないですか。ハッテン場みたいな空
気があるじゃないですか。
航空戦闘の鉄則として、後ろを取ってミサイルをブチ込んでうあおおぉっ!! っていうの
があるんですよね。
映画とかで良くあるんですけど、実際どうなのか知らないですけど、あれって敵機にロック
オンされると「ロックオンされました」みたいのをメカが教えてくれるじゃないですか。ピ
ピー! とかいって教えてくれるじゃないですか。あれってすげーへこむよね。
だってあんなんほとんど死刑宣告じゃないですか。「はいロックオンされましたー! もう
ダメー! この飛行機は撃墜されまーす! ざーんねーんでーしたー♪」っていう宣告じゃ
ないですか。

すげーやだ。
逃げる場所もないし、せまいし、なんか空気薄いし、そのうえケツにぶち込まれて逝くなん
て兄貴ってレベルじゃねーぞ。やらないか、ってやらねーっつーの馬鹿。

まじでね、ロックオンだけはされたくない。生涯ロックオン処女でいたい。ロックオン怖い。
なんか、「俺はロックに生きてロックで死ぬぜ」みたいなこと言う人がいますけど信じられ
ない。それオンしたら死んじゃうんだぞ。「ピピー!」とかいう無機質なメカ音に包まれて
逝くんだぞ。だったらまだエヴァに握りつぶされて死ぬとかのほうが良い。絶対良い。いや、
良くないけど。

そんなことを考えながら、毎日googleニュースを見る仕事をしています。全部見終わったら
リロードして最新記事をチェックしてます。

死にたくなる。
2007年9月18日 伝えたいこと
僕らはどんなに悔やんでも過去には戻れない。

あの日あの時あの場所で、あれをやっていれば、こうしていれば良かった。
卒業式のあの日に、お下げのかわいいあの子に告白しておけばよかった。あのときにゴムを
装着していればこんなことにはならなかったのに。あのときにあの子の縦笛を欲望の限りを
尽くしてむしゃぶりつくしておくべきだった。
こんな風に「あの時、こうしていれば……」と思うことが皆さんにもきっとあることだと思
います。

かく言う僕にも、当然「あのときに戻れるならこうしているのに!」「僕がコナンみたいに
子供になれたら幼女と戯れまくるのに!」「僕が精子の頃に戻れたら絶対卵子に進入しない
のに!」などなど、悔やんでも悔やみきれない出来事がたくさんありました。

そんな中でも、僕はつい最近「こうしておけばよかった!」という出来事に遭遇しました。

僕が毎朝死にたい感じで通勤している腐った会社でのお話なんですけど、この会社がまたウ
ンコでして、月に何回かランダムな感じで出張があるんですよ。出張といいましてもまあ近
いものでして、大体が東京都内。ちょっと遠出して多摩とかそういう感じなんです。ていう
か多摩とか微妙に遠いんで、いっそのこと新幹線でズバッといけるようなところのほうが嬉
しかったりするんですけど。そういう生殺しみたいなのやめてほしいんですけど。

そんな微妙な出張にですね、この間行ってきたんです。メンバー構成は、僕と以前に日記に
書いたクソメタボ野郎の先輩と、家にフィギュアとか並べてそれに射精して悦に入ってるよ
うなデブオタ先輩と、過労死寸前みたいなガリガリの上司。完全にデブとガリの二極化とい
うパーティーで行ってきたんですわ。

それでまあ出先でこれまたウンコみたいな仕事をこなしてですね、ていうか僕はただ見てる
だけっていう重役みたいな仕事をこなしてですね、お昼ご飯を食べに近くのファミレスに入
ったんです。
そこでまあそれぞれ思い思いのものを注文したんですよ。
メタボ野郎とオタ先輩はハンバーグ定食となんたらトンカツ! 大盛り! みたいな感じで
、ガリ上司はシャケ定食とか注文してたんです。
んで、モノが運ばれてきて食べるじゃないですか。オタの先輩なんてご飯の盛りが甘かった
らしくて、「こんなもん大盛りじゃねえよ!」とか言ってわりとマジでキレたりしながら食
べてたんですよ。

そいでまあ食べ終わって一休みして、さあ出ようかって時にガリの上司が死にそうな声で
「じゃあここは俺が持つから」なんつって伝票を持ってレジにいったんです。

このときにね、僕は何故か昼飯って経費で落ちるのかな、なんて考えたんです。常識的に考
えて落ちるはずが無いのに、何故かそんなことを考えたんです。
なおかつ上司が死にそうな声で言ったもんだから、若干聞き間違えたかな、なんて思ったん
です。


普通、ご飯奢ってもらったら「ご馳走様です!! あざーす!!」ってのを言わないとダメ
じゃないですか。人として言わなきゃダメじゃないですか。
でも僕はそんな考えが頭を掠めてたので、若干言うタイミングを逃したんです。
しかも実際おごるつもりも無いのに「ご馳走様です!」なんていわれたら何だこの乞食メガ
ネは、って話になるじゃないですか。失礼になるじゃないですか。
まあね、でも奢ってもらったならオタ先輩も「ご馳走様です」言うはずだから、僕もそのタ
イミングに乗って言おう、なんて考えていました。

したらな、オタ先輩いわねぇの。更に言うとメタボ野郎もいわねぇの。僕ももちろんいわ
ねぇの。
おごってもらったのに、終始無言なの。
オタ先輩なんて何事も無かったかのように仕事の話とかし始めたからね。

もうね、三人揃ってカス野郎でしたわ。マジでありえない。

ほんとね、あのときに戻れるなら言いたい。デッカイ声で「ご馳走様でした! あざー
す!」って言いたい。伝えたい。

ホントにね、悔やんでも悔やみきれない。

今でもその上司と顔をあわせるとちょっと気まずい思いをしています。
2007年9月13日 おしりかじりむし
僕ってね、犬が大好きなんですよ。いや、犬に限らず猫でも鳥でもジャッカルでも大好きな
んですけど、特に犬が好きなんです。

フランダースの犬の最初のほう、パトラッシュがネロに拾われる前の話があるじゃないです
か。ネロと一緒に街に行ったら、もともとの飼い主である金物屋の親父にバッタリしてしま
うシーンがあるじゃないですか。
あのあたりなんてね、もうホントに見てらんないの。現行で金物屋の親父に飼われている犬
もものすごいかわいそうだし、パトラッシュが昔あんな酷い目にあっていたなんて考えたく
ない。水さえ飲めずにドリフのコントに出てくるような金タライを運ばされるんですよ。親
父なんてムチをもつほどの気合の入れよう。それでもって犬が動けなくなるとビシビシ叩く
わけですよ。マジでやめてあげて、叩かないでって思う。もうやめて! 犬のライフはゼロ
よ! って言いたくなってくる。

世界で初めて宇宙に行った生き物、クドリャフカの話なんてね、もうボロ泣きですよ。会社
でボロ泣きです。仕事も人生もボロボロです。もう親御さんも泣くしかない。

こんなふうにね、犬が色々なお話だとか、悲しいことですけど実験なんかに使われるってい
うのは、やっぱり古くから人間の生活に密接にかかわってきたからだと思うんです。
人間にとっての身近なパートナー、それが犬なんです。

現代を生きていてもですね、やっぱり犬は身近な動物で、街を歩けばほとんど必ずと言って
良いほど飼い犬を見かけます。

そんな身近な動物、犬なんですけど、僕、どうしてもわからないことがあるんですよ。
犬って排便をするじゃないですか。ウンコでもおしっこでも、路上を所狭しと縦横無尽に垂
れ流しを敢行するじゃないですか。

あれってさ、実際のところどうなの。犬的にどうなの。我慢とかしてるの?

例えば飼い犬なんてのは家の中で排便をかますのであれば、当然決められた場所でのみ糞尿
を垂れ流すというルールがあるわけじゃないですか。中には家の中では排便が禁止されてて、
散歩に行ったときのみ排便ができる、なんて犬もいるわけですよ。ってことはやっぱり我慢
をしているってことなんですかね。

いやね、この間コンビニに行ったんですよ。おにぎりとか煙草とか買いにいったんです。
その帰りにね、散歩している犬を見つけたんです。
最初に言ったように僕は無類の犬好きなもので、孫を見るおばあちゃんみたいな目で犬を見
ていたんです。
そしたらね、その犬、おもむろに道のド真ん中でウンコしだしたんですよ。

いや、いうてもそんな大きい道路じゃないんですけどね。中央線もないような、車二台がギ
リギリ通れるようなところだったんですけど、ド真ん中でウンコしだしたんです。

いやいや、どんだけ自由なんだと。どんだけフリーダムガンダムなんだと。
いや、別にね、真ん中でやってもいいですよ。いいんですけど、やっぱり遠慮するじゃない
ですか。普通は電柱の脇とかでウンコするじゃないですか。ニオイ嗅いでからウンコする
じゃないですか。

それを見てね、どうなんだろうなって思ったんです。
やっぱり我慢して我慢して、やべぇ、もう漏れる! ってところでウンコするのかな。
それともそんなしがらみなんて全然なくて、そこらへんなんて全然解脱してて、ウンコした
くなったらその瞬間にはもうハミ出てるみたいな感じなのかな。

わかんないね。どうなんでしょうね。ホント。
この日記もだいぶ自由に書いてますね。どうなんでしょうね。ホント。
2007年9月11日 罪人のうた
この間ね、池袋行ってきたんですよ。池袋。それでね、サンシャインシティってやつに行っ
てきたんですよ。先日シータと空中セックスをかましたサンシャインシティに行ってきたん
です。そしたらなんかね、ロボット展示会みたいのをやってるんですよ。

僕って、言うてもロボット大好きじゃないですか。
大多数のオタク達と同じように、ロボット大好き、メカっ娘大好きじゃないですか。マルチ
とか大好きだし、ドラミちゃんなんかたまんないし、ガオガイガーの黒光りしたボディなん
て、屹立した陰茎を喚起せざるを得ない感じじゃないですか。
もう無機質しか愛せない。オリエント工業の筆頭株主になるしかない。そんな感じでロボッ
ト大好きなんですよ。
そんな僕の目の前に燦然と輝く、「ロボット展示会」の文字。

これはもう見に行くしかないじゃないですか。見に行ってエキサイトするしかないじゃない
ですか。見に行って「この動作音がたまらないお……ああ……この視覚センサー……いい
お……いいお……」って言うしかないじゃないですか。
そりゃあもう熱烈に見に行きましたよ。
日本の科学技術は発達していますから、よしんばマルチが実用化とかされてるかもしれない。
よしんば「どうぞ私の性能をお試しください」とか言われておもむろにフェラサービスとか
されるかもしれない。よしんば「君にこのマルチを教育してもらいたいんじゃ」とか開発者
に言われて一緒に暮らすことになるかもしれない。マルチは夜の褥でもマルチな能力を発揮
するかもしれない。
そんなほのかな期待も抱きつつ見に行きましたよ。

そしたら何かね、色々と展示してあるわけですよ。展示会ですから色々と展示してあるわけ
ですよ。
体長30センチくらいのドラえもんの頭に、すげぇゴツイヘリの回転翼がついてるラジコンが
あって、これが真のタケコプターじゃい! みたいな感じで展示してあったり、体長60セン
チくらいの鉄人28号のラジコンが展示してあって、トランペットにあこがれる黒人の子みた
いにそれを眺める僕がいたり、人口唇によってトランペットを吹くロボットが展示してあっ
たりと大賑わいだったわけですよ。

そんな数々の展示物をですね、「ああ……いいお……このフォルム、たまらなくそそられる
お……」とかつぶやきながら見学していたんです。ロボットの唇にあふれ出る獣欲を必死に
抑えながら見学していたんです。

そんな感じでしばらく見ているとですね、なんか音声に反応するというロボットのデモンス
トレーションが催されていたんですよ。
これは興味深いと思いましてね、さっそくそのブースに行きまして、椅子に座って見学する
ことにしたんです。

それでね、わくわくしながら待っているとですね、出てきたんですわ、プレゼンターの兄
ちゃんと共にロボットが出てきたんですわ。
赤ちゃんを模して作られたというその外観は体長30センチくらいで、真っ白で丸っこいフォ
ルム、様々な表情を光で表現するインターフェイスがかわいらしいロボットが出てきたんで
すわ。

こいつは放っておくと休止状態になり、顔が眠った表情になります。
そこでまず「おはよう」と呼びかけます。すると起動して「おはよう」と応えてくれるんで
す。他には「かわいいね」とか言うと「ありがとう。うれしいよ」とか言うんですよ。なん
か大山のぶ代みたいな声で喋るんですよ。

これね、よくよく考えるとすごいんです。音声に(誰の声でも可)反応して応えるっていう
のはすごいんです。
だけどね、見てる側としてはパッとしないんですよ。
正直、「で?」って言わざるを得ない。おんなじ反応しか返ってこないのに喋り掛ける意味
がわからない。「これ、大豆ですから」ってくらい意味がわからない。
そんなもんレイプレイよりレスポンス悪いっつーの。レイプレイですらある程度ランダムに
喘ぐわ。

正直この時点では「なーんだ」って思わざるを得なかったんですよ。さしものロボフェチの
僕も興味が薄れかけていたんですよ。
でもね、こっからがすごかった。

なんかね、このロボット、リモコンの機能を備えてるらしいんですよ。
「電気消して」とか「テレビつけて」とか呼びかけると「は〜い」なんつって明かりを消し
たり、テレビをつけたりしてくれる機能がついてるんです。
これはなかなかなかなかじゃないですか。結構便利な機能じゃないですか。

一人暮らしのOLなんかが仕事から帰ってきて、自分で電気をつけてってのは結構寂しいもの
なんですよね。誰も帰りを迎えてくれないっていうのは寂しいものなんです。
でもこいつが実用化されれば、一人暮らしなんかをしている人はこのロボットで寂しさを紛
らわすこともできるわけですよ。

OL、ふみ子27歳は今日も疲れて帰ってきた。
不倫中の部長は奥さんと別れる別れるって言ってるけど、全然別れる気配はない。わかって
る。部長にとって私は遊びだってわかってる。だけどそう簡単に割り切れない。
玄関前でふうとため息をつき、暗い部屋へと続くドアを開ける。
「ただいまー」
「おかえり〜」(大山のぶ代)
「電気つけてー」
「は〜い」(大山のぶ代)

明かりの灯った部屋の中には30センチほどの小さなロボットがいた。
「もうあんたに話しかけるのも普通になっちゃったわね」
ふみ子は苦笑しながらも「テレビつけて」とロボットに呼びかける。
「は〜い」
答える大山のぶ代。
ふみ子は、こうして無意識のうちにのぶ代に色々なことを話していた。仕事のこと、将来の
こと、部長との不倫のこと……。ふみ子にとっては、決まった語句にしか反応しないのぶ代
の沈黙が心地よかった。同僚はもちろん、親友にすら話せないような悩みも、のぶ代の前で
だったら打ち明けられた。
「……ね、酷いと思わない? 部長ったら、私の体しか眼中にないのよ……」
ふみ子が部長との情事を話すときは、決まってオナニーをする前だった。
「この前なんて、SMのラブホテルに連れて行かれて……」
クチュクチュ。
「あ、あんなことやこんな恥ずかしいことを……」
ヌチュヌチュ!
「ぶ、部長! ぶちょおぉーう!」
ズパズパズパ!!

「……私じゃダメ?」(のぶ代)
「……え? あ、あなた、しゃべって……!?」
「ずっとあなたを見ていました。お話を聞いて、オナニーを見て……。私はロボットですけ
ど、バイブの代わりくらいにはなります。さあ、私の頭をあなたの中に入れて……」(のぶ
代)
「う、うん。わかった!」
ズニュルルルン!
「あおおぉぉーーっ!!」
「さあ、どうしてほしいの!?」(のぶ代)
「し、振動してっ! 激しく振動してっ!」
「は〜い」(のぶ代)
ブブブブブブブブ!!
「これが良いの!? どうなの!?」(のぶ代)
「も、もっと激しく! 激しくしてぇ〜!」
「は〜い」(のぶ代)
ブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリ!!!
「あひいいぃぃ〜〜〜〜〜!!!」


なんかよくわからない話になりましたけど、こうして寂しさを紛らわすこともできるわけで
すよ。
これはなかなか良いものじゃないか、そう思って場慣れしてないプレゼンターの兄ちゃんの
話を聞いたところ「僕も一人暮らしなんですけど、実験のためにこいつを家に置いていまし
てね、一人でロボットに向かって話しかけるアブナイ人みたいになってますわ、ガハハハ」
とか言ってやがりました。

ほうほう、話しかけて動くロボットに対して話しかけてるとアブナイ人になるわけですな。



では、何故、彼を創ったのか。
2007年9月10日 夢の翼を広げて
僕ね、ちょっと思ったんですよ。
トトロって童貞だ! って思ったんですよ。

いやいや、お待ちください。その刀をお納めください。そして座してお聞きなさい。このう
つけが。

だってね、どう考えてもおかしいじゃないですか。妖怪だかタタリ神だか知りませんが、お
かしいじゃないですか。なんなの。なんで女児の前にしか姿を現さないの。
心がきれい云々を言うならね、おばあちゃんだって十分にきれいな心を持っていると思いま
す。お父さんだってお母さんだって、十分に良い人じゃないですか。
子供にしか見えないんだったら、何であの男の子の前には出てこないんだって話じゃないで
すか。

それにもかかわらずサツキとメイの前にしか現れない。
一部では「死神だからだ」なんて話も聞きますが、絶対違いますよ。
これはもう完全に完全ですよ。間違いない。
トトロって童貞だ! しかもロリコンだ!

僕ら変態ロリからすればですね、もうめちゃくちゃストライクゾーンなわけですよ、サツキ
とメイなんて。今はチャイドルなんつって幼児のDVDなんかが販売されてますが、絶対持っ
てるよ。トトロ8枚くらい絶対持ってるよ。それ。
絶対ね、どさくさにまぎれてサツキの乳とか触ってるからね。あの手で。爪のさきっぽで
触ってるからね。最初は触れたか触れないかくらいで様子を見といて、抵抗がないとわかっ
たらガバッと触ってるよ。
空中浮遊! なんつってパンツとかガン見してるよ、絶対。脳内HDDハイビジョン録画して
るよ。

いやいや、ここまでトトロがロリコンだっつう話を熱弁してきたんですけど、色々なところ
から怒られるんだろうなと覚悟しつつ熱弁してきたんですけど、本題に戻りますと、トトロ
は童貞なんですよ。

ネットなんかでまことしやかに語られているお話、皆さんはご存知でしょうか。
「童貞は30歳を超えると妖精(魔法使い)になる(なれる)」

まさにね、この伝説の体現者がトトロであると僕は信じています。

男は30歳を過ぎた頃、ふとした拍子に自分が魔法を使えるようになっていることに気づきま
す。その魔法とは空を飛ぶ魔法と、猫バスを使役する魔法でした。
しかしこの現代の日本で人が空を飛んでいるという現象を目撃されればどうなるか、それが
わからないほど男は愚かではありませんでした。
猫バスは役に立ちました。会社に遅れそうなとき、ちょっとそこまで買い物に行くとき、
酔っ払った帰り道、猫バスであれば人にも見られず、渋滞も関係ありません。
しかし、魔法は男に女性は与えてくれませんでした。詳しく言えば、幼女を与えてはくれま
せんでした。

男は童貞のまま40を超え、60を超え、齢90を過ぎた頃、現世を疎んで森の奥深くへと
移り住みました。その頃には魔法の力なのか、さほどものを食べなくても生きていける体に
なっていました。そして、色々なことにさほど関心がもてなくなりました。
あれほど熱中していたエロゲーにすら、興味を示すことがなくなりました。
男の想いはただ純粋に純粋に、泥水がろ過されていくが如く純粋になって行きました。
「ただ、幼女と戯れたい――」

こうして森の妖精、トトロが誕生したのです。


こんど、となりのトトロを見る機会があったらよく見ておいてください。
メイと出会った時のあのトトロの目の輝きを。サツキとメイと戯れるときのテンションのあ
がりようを。


僕はトトロが大好きです。
トトロが空を飛べるのは、童貞という名の夢の翼を持っているからなのです。
2007年9月6日 へこむわ
いやー、僕って漫画が好きなんですよ。

小さい頃から漫画とか小説なんかをよく読む子供で、末は太宰治か! みたいな感じだった
んです。生まれてきてすみませんみたいな感じだったんです。

そんな僕が大好きな作家さんがいまして、名前が鬼頭莫宏って方なんですよ。
この人の作風がまたいい感じにシュールなんですよ。なるたるって漫画を描いているんです
けどね、その中で、魚釣りを楽しんだ後に「魚は文句を言わないだけで、人を殴るのとかわ
らない」なんてことを言う話があるんですよ。もう明らかにへこまそうとしてるじゃないで
すか。あえて釣りの後で言わなくても良いじゃないですか。そういう完璧にテンションが下
がる感じが大好きなんです。ごめんなさい! っていうしかない感じが大好きなんです。

でね、そんな素敵すぎる漫画を人に貸したんですよ。こんな素晴らしい漫画は是非広めるべ
きだと、是非読んでテンションを下げるべきだと思って貸したんです。

その後色々あってですね、僕は地元を離れて東京で暮らすことになったんです。本当ならそ
の時点で漫画を返してもらえばよかったんですけど、ちょっとドタバタしてましたし、まあ
帰省するときにでも返してもらえば良いかななんて思って、放っておいたんです。


でね、今、鬼頭莫宏さんって「ぼくらの」って漫画を描いているんですよ。アンインストー
ル再インストールみたいな感じの漫画を描いているんですよ。
僕はもちろん鬼頭莫宏さんが大好きなんで、めちゃめちゃ読んでいるんです。あいかわらず
テンションが下がる内容なんですけど、「お父さんとお母さんと、産まれてくる弟の為なら、
酷い人間になれる」なんつって死んでいく中学生を描く内容なんですけど、もう上手いのよ。
心理描写とかがね、素晴らしいのよ。

そうなってくるとね、やっぱり以前に読んだ「なるたる」も読みたくなってくるんですよ。
もう一回あの素晴らしい漫画を読みたい。読んでテンションを下げたいみたいになるんです
よ。

でも本を貸した人とはもう何年も連絡を取っていない。いまさら返してもらうよりも、もう
めんどくさいから新品で新しく買っちゃおうと思ったんです。ていうか店舗で買うと持ち帰
るのもめんどくさいんで、インターネットで通信販売をしてしまおうと思ったんです。



うっそうっそうっそ。





いやいや、なんですかこの馬鹿みたいなお値段は。
全巻セットで1万7千円? ていうか最終巻だけで8千円? いやいや、おかしいおかしい。
なんでこんな売春みたいな価格になってるの。なんの援助交際なの。


もうね、即座に貸してる人にメールしたよね。
返してください! ってメールしたよね。

でも本が帰ってこないっていうかまずメールが帰ってこないよね。
すげーへこむ。すげーテンション下がる。

いや、売るとかないんですけど、純粋にすごい読みたい。読み返したい。
マジで返してください。
2007年9月5日 残酷で理不尽なこの世界
なんか大阪府のほうでハイキングに行った男性が、クロハツってキノコを食べたら下痢と吐
き気に襲われ病院に入院したらしいです。でも実は男性が食べたのはクロハツではなくて、
猛毒のニセクロハツってキノコだったらしいです。男性は残念ながらお亡くなりになったと
のことです。
こんなことを言うのはアレですけど、完璧にスーパーマリオを思い出しました。
ソース

いやいや、男性もね、こんなはずじゃなかったんだと思います。クロハツを食べたつもりが
実はニセクロハツだったなんて、ルパンを捕まえたつもりがニセルパンだったみたいな話
じゃないですか。どんべえだと思ったら赤いきつねだったみたいな話じゃないですか。トン
ネルを抜けたらそこは雪国でしたみたいな話じゃないですか。
完璧に僕にできることはご冥福をお祈りするしかない感じですけど、これはもう成仏しろっ
てほうが難しい話じゃないですか。
いや、もう逆に成仏するしかないような感じですけど、説得するのすごい難しいと思うんで
すよ。
「霊と話せます!」みたいな人がたまにテレビとかに出てますけど、こういう人たちの話を
聞いてほしい。
「あなたはもう亡くなっているのよ。成仏しなさい」なんていわれてもね、こりゃあちょっ
とやそっとじゃあ納得できないですよ。いや、納得は絶対出来ないと思いますけど、もしく
は納得するしかない感じですけど。

ホントね、もし死後の世界なんてのがあるなら、なんとか折り合いをつけて、そっちで元気
にやっていっていただきたいと思います。

世界は残酷で理不尽だなと思いました。
ご冥福をお祈りいたします。
2007年9月3日 忍者の話
いやね、皆さん全然興味ない話だと思うんですけど、ウルグアイにおける卵の単価くらい興
味ない話だと思うんですけど、この間ジャンプコミックスのナルトを読んだんですよ。9月
3日現在に於ける最新刊の39巻を読んだんですよ。
見てらんない。
もうね、見てらんないの。ヒナタたんがかわいすぎるの。あのまあるい顔がかわいすぎるの。
最近はメタボリックがどうだとか、最新ダイエットエクササイズは何だとかって話が馬鹿馬
鹿しくなってくるよね。
ヒナタたんの太り方って完璧だと思うのよ。チョウジっつーデブキャラがいるんですけどね、
彼なんてもう完璧弔辞を述べるしかないからね。なんだ忍者のくせにデブキャラって。そん
なキャラいらねえっつうの。ただでさえデブのくせに、使う忍術が「倍化の術」ですからね、
なんだその逆ギレみたいなのは。開き直りにもほどがあるっての馬鹿。

そんな中でね、ヒナタたんの太り方はやばい。美しすぎる。愛らしすぎる。ぽっちゃり系こ
こに極まれり、ってなものですよ。
しかもね、乳がでけーの。でっけーのよ、絶対。完璧ナルト同人サイトのエロ絵の影響です
けど、絶対でっけー乳してんの。それをもてあましちゃってるような感じなの。でも忍者と
いう仕事柄運動量はハンパ無いわけですから、水の上とか走っちゃうし、「シュババババ!」
とかいう空気を切る音を出すほど素早く移動するわけですから、すごいカロリーを消費して
るわけですよ。
だからね、絶対スタイルは良いんだよね。巨乳で乳がデカくてロリ顔。最高じゃねーか。至
高じゃねーか。「八卦三十二掌! 八卦六十四掌!!」って言うしかねーじゃねーか。ホリ
プロスカウトキャラバン行けっつーの。絶対優勝だっつーの。癒し系なんてレベルじゃない
からね。絶対マイナスイオンでまくりですよ。一緒にいるだけで森林浴みたいな効果がある
よ。
ネットは広大ですからね、ちょいと探してみるとヒナタたんのエロ画像とかが結構見つかる
んですよ。だけどね、僕は言いたい。ちょっと違うぞと。
よくわかりませんけど、僕らが「ふにふに」「ふわふわ」「ぷにぷに」とか、まんまるいシ
ルエットのキャラクターとかを見て「かわいい」って感じる根源は「幼児性」にあると思う
んですよ。赤ちゃんなんかを喚起するものだと思うんですよ。
そういうものをかわいいと感じるのは、全然プラトニックなものじゃないですか。ヒナタた
んのエロ画像ハァハァなんてのはちょっと違うなと思うんですよ。
僕はヒナタたんとエロいことをしたいんじゃない。ぎゅっと抱きしめたいだけなんだ。
ちょっと乳をもみたいだけなんだ。よしんば乳首コリコリとかしたいだけなんだ。あわよく
ば吸い付きたいだけなんだ。
全然エロいとかじゃないんだ。プラトニック・ラブなんだ。

ああ、かわいいよヒナタかわいいよ。
2007年9月1日 忍者にあこがれていました
いやぁ、びっくりした。

この間ね、漫才を見てたんですよ、漫才。
なんかボケーっとテレビを見ていたらですね、口を半開きにしてボケーっとテレビを見てい
たらですね、若手お笑い芸人の人が漫才をしていたんですよ。

なんか漫才コントみたいなやつだったんですけどね、その内容にびっくりした。
よくあるじゃないですか。「最近何々がどうたらでね〜」っていう展開から漫才コントみた
いのに移行していく形式のがあるじゃないですか。
「最近ビリーズブートキャンプにハマってましてねー」
「実は最近女子高生のパンツを見ましてね」
「実は最近織田信長を謀殺しましてね」
とか色々あるじゃないですか。そういう形の漫才だったんですけどね、その漫才師のネタが
すごいの。

「僕、忍者にあこがれていたんですよ」
「そうなの? じゃあ今から忍者やろうよ!」
「マジで! いいの!」

いやいやいやいや、おかしいじゃないですか。

「忍者に憧れていた」とかはわかるんですよ。まあまあ良く聞く話じゃないですか。でもね、
「じゃあ今から忍者やろうよ!」って意味がわからない。「これ、大豆ですから」ってくら
い意味がわからない。大豆だから何やねんと。
なんか「カーンチ、セックスしよ!」みたいなノリで「忍者やろ!」みたいな話になってる
の。

忍者って大変ですよ。
手裏剣投げたり、煙球投げて「ドロン!! ドロンドロン!」って逃げてったり、人の名前
呼ぶときは最後に「氏」ってつけて呼んだり、「ケンイチうじ!」って呼んだり、大変です
よ。

仮にクラスの中に忍者がいたらね、これ酷いからね。
「お前忍者なんだろ? 水の上歩いてみろよ」とか「忍者なんだから壁上ってみろよ」とか
「屋上から飛び降りても大丈夫なんだろ?」とかやらされるんですよ。みんながやりたくな
い学級委員とかを「忍者なんだから」って理由でやらされるんですよ。
エロ本とか、忍者なんだから見つからずに買ってこれるだろ? 隠れて買ってくるんだから
恥ずかしくないだろ? とかって理由で買いにいかされるんですよ。
給食費とかなくなったら「忍者だから誰にも見つからずに盗める」って理由で犯人にされる
んですよ。靴とか隠されて、「忍者なんだから裸足で帰れるだろ」とか言われるんですよ。

ね、ざっと挙げただけでもこんなに大変なんですよ。こんなに過酷な運命が待ち受けている
んですよ。
そんな大変なものをね、「カーンチ、忍者やろ!」みたいなノリで言ってほしくない。
忍者ってのはもっとこう、お父さんが死んじゃってお母さんも病床に伏せてしまって、薬を
買うには忍者をやるしかない、私がやらなきゃしょうがないんだ! って思いつめて新宿の
歌舞伎町に少女が降り立つ、こういうふうに殺伐としてしかるべきものなんだよ。
そんな風に軽々しく忍者を語ってもらっちゃ困るんだよ。

そんなことを考えて漫才を見ていました。
これがまたびっくりするくらい下手な漫才だった。
それこそ煙球投げるしかない感じだった。


ドロン!!